有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン
III.方法
4. 対象文献の選択
文献検索により抽出した文献の抄録について、肺がん検診レビュー委員会のメンバーが2人1組となり検討し、さらに両者の採否の評価を照合した。採否の判定や評価内容の不一致例は、肺がん検診レビュー委員会が採否の最終的決定を行った。さらに、採用文献を補足するために、久道班報告書第3版8)、及び米国NCI(National Cancer Institute)のデータベースPDQ(Physician Data Query)11)、USPSTF12)の引用文献との照合を行い、また肺がん検診レビュー委員会から情報を収集した上で、採用文献の追加、除外を行った。
抄録レビューにより抽出した文献については、肺がん検診レビュー委員会のメンバーが2人1組となり、研究方法別のチェック・リストを用いて、論文のレビューを行い、証拠として採用可能なものを絞り込んだ。個別研究の質の評価は、バイアスや交絡因子の制御が適切になされているかを考慮し判定した。また、最終的な論文の採用には、肺がん検診レビュー委員会の他、外部評価委員や肺がん検診ガイドラインフォーラムでの意見も参考とした。その結果、各方法別に再検討した結果をエビデンス・テーブルとしてまとめ、検診方法別の証拠のレベルや不利益の判定を行った。