有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン
I.はじめに
従来の国内での評価(久道班報告書第3版)
平成13年3月に公表された、平成12年度厚生労働省老人保健事業推進費等補助金 がん検診の適正化に関する調査研究事業 新たながん検診手法の有効性評価報告書(以下、久道班報告書第3版)8)において、胸部X線検査と高危険群に対する喀痰細胞診の併用による肺がん検診(日本)が「死亡率減少効果があるとする相応の根拠がある」、胸部X線検査と高危険群に対する喀痰細胞診の併用による肺がん検診(欧米)が「死亡率減少効果がないとする相応の根拠がある」、らせんCTと高危険群に対する喀痰細胞診の併用による肺がん検診が「死亡率減少効果を判定する適切な根拠がない」と判定している。
現在、市区町村を実施主体とした住民検診では、主として胸部X線検査と高危険群に対する喀痰細胞診の併用による検診が行われているが、一部の市区町村、職域、人間ドックなどでは、低線量CTを組み合わせた検診などが行われている。