(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版
CQ3 放射線療法
CQ3-2 局所進行切除不能膵癌に対し術中放射線療法の効果はあるか?
【明日への提言】
エビデンスは低いものの,切除不能局所進行膵癌でバイパス手術を施行する際には,術中放射線療法を用いることにより1回で大線量(20〜25Gy程度)を照射することが可能となり,これに引き続いての外照射療法の期間や入院期間を短縮できるという臨床的な利点がある。また外照射による(化学)放射線療法(40〜50Gy程度)に術中放射線療法を追加し,放射線の総線量を腫瘍の根治可能と考えられる線量レベルにまで高めることにより長期生存の可能性が開かれるという点からも,実施可能な施設で本治療法を行うことは選択の一つと思われる。