(旧版)科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン 2006年版
CQ2 化学療法
CQ2-3 切除不能膵癌に対して推奨される化学療法の投与期間は何か?
【エビデンス】
化学療法は一般的には長期に継続することにより,蓄積毒性が出現し,治療効果が減弱する傾向が認められる。適切な投与期間は,投与する薬剤や癌腫により異なると考えられており,切除不能膵癌に対する塩酸ゲムシタビンの投与期間について検証した。
切除不能膵癌に対する塩酸ゲムシタビンの投与期間を明らかにすることを目的とする研究報告はみられなかった。塩酸ゲムシタビンと他の治療を比較した大規模無作為化試験では,これまですべて,病態が明らかに進行するまで,または継続が困難な有害事象が発現するまで治療が継続され,有用性が検証されていることから1),2),3),4),5),6),7),8),9)(レベルII),現時点ではこれらと同様な投与期間を設定することが推奨される。