(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)
ガイドライン各論
CQ10 体圧分散用具
Clinical Question | 推奨度 | 推奨文 | ||
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予防ケア | CQ 10.1 | 褥瘡発生率を低下させるために体圧分散マットレスを使用することは有効か | A | 褥瘡発生率を低下させるために体圧分散マットレスを使用するよう強く勧められる。 |
CQ 10.2 | 自力で体位変換できない人にどのような体圧分散マットレスを使用すると褥瘡予防に有効か | B | 圧切替型エアマットレスを使用するよう勧められる。 | |
C1 | 交換フォームマットレスを使用してもよい。 | |||
CQ 10.3 | 高齢者にどのような体圧分散マットレスを使用すると褥瘡予防に有効か | B | 二層式エアマットレスを使用するよう勧められる。 | |
C1 | 圧切替型エアマットレス,上敷静止型エアマットレス,フォームマットレスを使用してもよい。 | |||
CQ 10.4 | 集中ケアを受ける患者にどのような体圧分散マットレスを使用すると褥瘡予防に有効か | B | 低圧保持用エアマットレスを使用するよう勧められる。 |
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C1 | ローエアロスベッド,上敷圧切替型エアマットレス,交換静止型エアマットレスを使用してもよい。 | |||
CQ 10.5 | 周術期にどのような体圧分散マットレスや用具を使用すると褥瘡予防に有効か | B | 褥瘡発生リスクがある患者には,手術台に体圧分散マットレスや用具を使用するよう勧められる。 | |
B | 術中に,マットレス以外に踵骨部,肘部などの突出部にゲルまたは粘弾性パッドを使用するよう勧められる。 | |||
C1 | 術中・後に,圧切替型エアマットレスを使用してもよい。 |
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C1 | 大腿骨頸部骨折手術を受ける患者には,術中にビーズベッドシステムを使用してもよい。 | |||
C1 | 心臓外科手術を受ける患者には,術中に体温動作付粘弾性フォームを使用してもよい。 | |||
CQ 10.6 | 在宅療養者にどのような体圧分散マットレスを使用すると介護者の負担軽減に有効か | C1 | 自動体位変換機能付エアマットレスを使用してもよい。 | |
CQ 10.7 | 寝心地度や快適さのためには,どのような体圧分散マットレスを使用すると有効か | B | 交換圧切替型エアマットレスを使用するよう勧められる。 | |
C1 | 終末期患者にはマット内圧自動調整機能付交換圧切替型エアマットレスを使用してもよい。 | |||
CQ 10.8 | ウレタンフォームマットレスを管理するうえで注意すべき点はあるか | C1 | マットレスの劣化の程度を確認する。 | |
発生後ケア | CQ 10.9 | 褥瘡(d1,d2,あるいはD3〜D5)の治癒促進には,どのような体圧分散マットレスを使用するとよいか | A | D3〜D5 褥瘡または複数部位の褥瘡の治癒促進には,空気流動型ベッドまたはローエアロスベッドを使用するよう強く勧められる。 |
C1 | d2 以上の褥瘡の治癒促進には,マット内圧自動調整機能付交換圧切替型エアマットレス,圧切替型ラージエアセルマットレス,二層式エアマットレス,低圧保持用エアマットレスを使用してもよい。 | |||
C1 | d1/2 褥瘡の治癒促進には,上敷静止型エアマットレスを使用してもよい。 | |||
C1 | 褥瘡皮弁術後には,マット内圧自動調整機能付交換圧切替型エアマットレスを使用してもよい。 |