(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)

 
ガイドライン各論

CQ13 QOL・疼痛

【CQ 13.4】
褥瘡の痛みは何を用いて評価するとよ いか

【推奨文】
疼痛評価スケールを用いて評価してもよい。

【推奨度】 C1

【解説】
急性期病院においてステージI〜IVの褥瘡を持つ患者44名へのインタビューの結果,インタビューにより抽出した疼痛とVAS(Visual Analog Scale)は相関(r=0.59, P<0.1)し,またインタビューにより抽出した疼痛とFRS(the Faces Pain Rating scale)は相関(r=0.53, P<0.1)するという横断研究がある1)
また,ステージII〜IVの褥瘡を持つ患者47人を対象にした横断研究2)では,94.6%の患者が褥瘡の痛みを感じており,FRSとMPQ(McGill pain questionnaire)は相関(r=0.90, P<0.001)していたと報告されている。したがって,これらのVAS,FRS,MPQといった主観的疼痛評価スケールは患者が感じている褥瘡の痛みの程度を反映しており,褥瘡の痛みの評価に適しているといえる。

【文献】
1) Dallam L, Smyth C, Jackson BS, et al:Pressure ulcer pain:assessment and quantification. J Wound Ostomy Continence Nurs, 22(5):211-218, 1995. (レベルV)
2) Günes UY:A descriptive study of pressure ulcer pain. Ostomy Wound Manage, 54(2):56-61, 2008. (レベルV)

註:
1) 各CQの解説で引用された文献の構造化抄録は日本褥瘡学会のホームページ(http://www.jspu.org/)で閲覧可能になる予定である。
2) 本ガイドラインは英訳される予定である。


 

 
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