(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)

 
ガイドライン各論

CQ9 体位変換・ポジショニング

【CQ 9.3】
ベッド上の体位変換では,どのようなポジショニングが褥瘡予防に有効か

【推奨文】
30度側臥位,90度側臥位ともに行ってもよい。

【推奨度】 C1

【解説】
急性期病院における高齢者を対象としたランダム化比較試験1)が1編ある。30度側臥位実施群(実験群)と仰臥位+90度側臥位と仰臥位実施群(コントロール群)の比較において,褥瘡発生率に有意差はなかった。また,30度側臥位について不満を訴えた者が8割以上いた。
30度側臥位は患者の殿筋で身体を支える体位である。わが国の寝たきり高齢者は,栄養状態の低下と廃用性萎縮に伴い殿筋が乏しく骨突出が著明であることが多い。以上から,30度ルールにこだわることなく,対象の体型や好みに応じた側臥位を選択すべきであり,推奨度C1とした。

【文献】
1) Young T:The 30° tilt position vs the 90° lateral and supine position in reducing the incidence of non-blanching erythema in a hospital inpatient population, a randomized controlled trial. J Tissue Viability, 14(3), 88-96, 2004.(レベルII)


 

 
ページトップへ

ガイドライン解説

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す

診療ガイドライン検索

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す