(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)
ガイドライン各論
CQ9 体位変換・ポジショニング
【CQ 9.1】
ベッド上では,何時間ごとの体位変換が褥瘡予防に有効か
【推奨文】
基本的に2時間ごとの(2時間を超えない)体位変換を行ってもよい。
【推奨度】 C1
ベッド上では,何時間ごとの体位変換が褥瘡予防に有効か
【推奨文】
基本的に2時間ごとの(2時間を超えない)体位変換を行ってもよい。
【推奨度】 C1
【解説】
体位変換の頻度に関しては,システマティック・レビュー1編がある。システマティック・レビュー1)では,適切な体圧分散マットレス使用環境下で4時間ごとの体位変換が,2時間ごとの体位変換と同じように施設内褥瘡発生予防に有効であると述べている。また,NPUAP/EPUAPガイドライン2)では,「体位変換の頻度は,患者の組織耐久性や活動性および可動性のレベル,全身状態,治療の目的,皮膚の状態のアセスメントによって決定する」と記されている。WOCNのガイドライン3)においては,「寝たきりまたは座りきりの対象者に対し,体位変換スケジュールを作成する」と記載されている。いずれのガイドラインも体位変換時間については明記していない。褥瘡発生リスクのある集団を対象としたわが国の調査はない。また,本ガイドラインの適応が在宅,施設,病院と多岐にわたることも考慮し,最低2時間を超えない範囲で体位変換を行うことを,C1として推奨する。
【文献】