(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)

 
ガイドライン各論

CQ7 皮膚の観察

【CQ 7.3】
深部損傷褥瘡(DTI)を判別するにはどのような方法を行うとよいか

【推奨文・推奨度】
触診によって近接する組織と比較し,疼痛,硬結,泥のような浮遊感,皮膚温の変化(温かい・冷たい)を観察する方法を行ってもよい。 [推奨度C1]
超音波画像診断法を行ってもよい。 [推奨度C1]

【解説】
NPUAPが褥瘡深達度分類において,suspected DTIとは,圧迫,圧迫とずれにより深部の軟部組織が損傷したことによって生じた紫色,または栗色に変色した欠損していない限局した皮膚または血腫のことである,と表現している。深部の軟部組織の損傷は,皮膚表面からは観察されにくいと指摘しているが,臨床所見として,知覚の変化や触診によるアセスメント法を解説1)している。DTIが疑われる状況において,触診法による臨床所見を参考にすることは有用である。
DTIを客観的にアセスメントする方法に,超音波画像診断を用いて行ったケースレポート2)がある。観察者の視診・触診以外に客観的指標として画像診断装置(CT,MRI,超音波画像診断)の使用が有用視されているが,褥瘡に用いた報告は超音波画像診断のみである。

【文献】
1) Black J, Baharestani MM, Cuddigan J, et al:National Pressure Ulcer Advisory Panel. National Pressure Ulcer Advisory PanelNs update pressure ulcer staging system. Adv Skin Wound Care, 20(5):269-274, 2007.
2) Nagase T, Koshima I, Maekawa T, et al:Ultrasonographic evaluation of an unusual peri-anal induration: a possible case of deep tissue injury. J Wound Care, 16 (8):365-367, 2007.(レベルV)


 

 
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