(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)
ガイドライン各論
CQ5 リハビリテーション
【CQ 5.9】
関節拘縮に対して,どのような運動療法があるか。
【推奨】
他動運動を行ってもよい。
【推奨度】 C1
関節拘縮に対して,どのような運動療法があるか。
【推奨】
他動運動を行ってもよい。
【推奨度】 C1
【解説】
褥瘡リスクを有する対象者に対する関節拘縮と運動療法に関する論文はランダム化比較試験1-3)が3編,症例報告4)が1編ある。いずれの報告でも関節拘縮を予防するだけの効果は認められておらず,また,褥瘡に関しては言及されていない。褥瘡患者に対する「関節拘縮と運動療法」に関する論文としては1編の症例報告5)がある。他動運動を実施することによって可動域の改善ならびに褥瘡の縮小を認めているが,他動運動実施時の留意点が記載されておらず,仙骨部の褥瘡に対して肘関節と膝関節の他動運動が実施されている。以上の結果から,他動運動を行うことで関節拘縮を完全に予防できるかどうかは不明であるが,関節可動域の維持,改善は発生要因の一つである関節拘縮を予防することができるので,他動運動についての推奨度をC1とした。
【文献】