(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)

 
ガイドライン各論

CQ5 リハビリテーション

【CQ 5.8】
筋萎縮に対して,どのような物理療法があるか

【推奨文】
電気刺激療法を行ってもよい。

【推奨度】 C1

【解説】
脊髄損傷者の筋萎縮に対する電気刺激療法の効果を検討した症例報告1)や症例集積2)があるが,いずれの研究においても筋厚の維持と日常生活の変化について述べているに過ぎず,褥瘡に対する予防効果までは言及していない。文献レビュー3)についても総説レベルのものであり,筋断面積に対する効果は述べてあるものの褥瘡については言及されていない。また,2編の症例報告1,2)はいずれも埋め込み電極を用いた電気刺激療法であり,表面電極による電気刺激療法についてはエキスパートオピニオンにとどまる。そのため,筋萎縮に対する電気刺激療法は,予防効果は期待できるものの十分なエビデンスがあるとはいえず,推奨度をC1とした。

【文献】
1) Bogie KM, Wang X, Triolo RJ:Long-term prevention of pressure ulcers in high-risk patients:A single case study of use of gluteal neuromuscular electric stimulation. Arch Phys Med Rehabil, 87(4):585- 591, 2006.(レベルV)
2) Sanjeev A, Triolo RJ, Kobetic R, et al:Long-term user perceptions of an implanted neuroprosthesis for exercise, standing, and transfers after spinal cord injury. J Rehab Res Develop, 40(3):241-252, 2003. (レベルV)
3) Giangregorio L, McCartney N:Bone loss and muscle atrophy in spinal cord injury:Epidemiology, fracture prediction, and rehabilitation strategies. J Spinal Cord Med, 29(5):489-500, 2006.(レベルVI)


 

 
ページトップへ

ガイドライン解説

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す

診療ガイドライン検索

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す