(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)

 
ガイドライン各論

CQ5 リハビリテーション

【CQ 5.2】
脊髄損傷者の褥瘡予防にはどのような方法が有効か

【推奨文】
接触圧を確認しながら指導してもよい。

【推奨度】 C1

【解説】
リハビリテーション専門職が慢性期脊髄損傷者の褥瘡に対して,接触圧を確認しながら指導した場合と指導しない場合とで,褥瘡治癒後に退院し褥瘡で再入院するまでの再発期間について比較検討した1)。その結果,接触圧を確認した場合には再発率が有意に低かった(p<0.02)。また,国内の複数のリハビリテーションセンターで行われた脊髄損傷者の褥瘡予防に関する症例報告が3編2-4)ある。特に,臀部全体の接触圧を測定できるシート状の測定装置は,上記指導時の患者へのフィードバックとして重要な役割を果たしている1,3,4)。以上より,推奨度C1とした。

【文献】
1) 廣瀬秀行, 新妻淳子, 岩崎洋, ほか:脊髄損傷者に対する褥瘡再発予防アプローチの紹介とその結果. 褥瘡会誌, 12(2):118-125, 2010.(レベルIV)
2) 森田智之, 前田淳一, 佐久間藤子, ほか:生活変化とクッションの変更を期に褥瘡を発生した脊髄損傷の一症例, 発生要因に関する臨床的推論と理学療法介入のあり方. 理学療法学, 35(3):104-109, 2008.(レベルV)
3) 松原裕幸, 廣瀬秀行, 濱祐美:胸髄損傷及び股関節離断の重複障害に対する座位保持クッションの製作経験. POアカデミージャーナル, 12(1):48-53. 2004. (レベルV)
4) 金子恵, 中嶋昌代, 黒崎里美, ほか:重症の褥瘡を有した脊髄損傷者の褥瘡再発予防. 褥瘡会誌, 12(2): 132-136, 2010.(レベルV)


 

 
ページトップへ

ガイドライン解説

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す

診療ガイドライン検索

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す