(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)
ガイドライン各論
CQ4 全身管理
【CQ 4.12】
褥瘡患者の栄養補給の評価に体重を用いてもよいか
【推奨文】
浮腫,脱水がなければ,体重増加量を用いることが勧められる。
【推奨度】 B
褥瘡患者の栄養補給の評価に体重を用いてもよいか
【推奨文】
浮腫,脱水がなければ,体重増加量を用いることが勧められる。
【推奨度】 B
【解説文】
褥瘡患者に対する栄養介入の効果を検討したランダム化比較試験1)では,栄養介入群の体重は12週後に有意に増加した(p<0.001)が,対照群では変化しなかった。また,栄養介入群は対照群にくらべて褥瘡の大きさが早く縮小した(p<0.001)。褥瘡に影響する栄養以外の要因を一定にして検討されているので,結果の信頼度が高いと考えられる。したがって,必要な栄養量が補給されたかどうかを評価するには体重を確認するのがよい。
また,NPUAP/EPUAPガイドライン2)によると,褥瘡患者に対し,体重の状況のアセスメントを行い,体重が減少した場合には,体重を戻すために熱量を増やす必要が生じることがあるとされている。ただし,体重は浮腫や脱水によって変化するので,これらがないことを確認したうえで,評価に利用する必要がある。
【文献】