(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)
ガイドライン各論
CQ4 全身管理
【CQ 4.3】
経口摂取が不可能な患者の栄養補給はどのようにすればよいか
【推奨文】
必要な栄養量を経腸栄養で補給するが,不可能な場合は静脈栄養による補給を行う。
【推奨度】 C1
経口摂取が不可能な患者の栄養補給はどのようにすればよいか
【推奨文】
必要な栄養量を経腸栄養で補給するが,不可能な場合は静脈栄養による補給を行う。
【推奨度】 C1
【解説】
経腸栄養に関してのランダム化比較試験が1編1)あり,経管補給は明らかに摂取量を増やし,1.2週間後のアルブミン値,総蛋白値は対照群にくらべて有意に高値(p<0.001)となったとの報告があるが,褥瘡予防に関する有意差は得られていない。また褥瘡予防と栄養経路について検討された有用な文献はなく,エキスパートオピニオンあるいは,ガイドラインの見解となる。NPUAP/EPUAPクイックリファレンスガイド2)では,経口摂取が不十分あるいは不可能な場合は,経腸栄養および経静脈栄養が必要なことがあるとしている。
また,わが国の静脈経腸栄養ガイドライン3)においても,栄養療法が必要な場合は,可能な限り経腸栄養を用い,静脈栄養は経腸栄養または経口摂取が不可能または不十分な場合に用いるとされている。したがって,推奨度はC1となる。栄養補給ルートは,患者の予後,ゴールなど個人差を考慮したうえで選択することが求められる。
【文献】