(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)
ガイドライン各論
CQ3 外科的治療
【CQ 3.4】
どのような場合に外科的デブリードマンの適応となるか
【推奨文・推奨度】
どのような場合に外科的デブリードマンの適応となるか
【推奨文・推奨度】
① | 保存的治療を優先するが,感染が鎮静化しているときに,外科的デブリードマンを行ってもよい。 [推奨度C1] |
② | 深さが皮下組織以上に及ぶときには外科的デブリードマンを行ってもよい。 [推奨度C1] |
③ | 外科的デブリードマンは局所の感染巣の局在,壊死組織の量および拡大範囲,創部の血行状態,痛みへの耐性に応じて適応を決定する。 [推奨度C1] |
【解説】
感染が鎮静化している褥瘡で,保存的治療で改善のみられない壊死組織や不良な肉芽組織等は外科的デブリードマンの適応となる。NPUAP/EPUAPおよびWOCNのガイドラインでは,メンテナンス・デブリードマンを施行することを推奨している1,2)。
局所的な適応としては,深さが皮下組織以上に及ぶものである。特に,筋組織を超え骨に達する褥瘡では治癒までに長期間を要するため,外科的デブリードマンの適応となる3)。
外科的デブリードマンの有効性と侵襲度は,上記のような要因により不十分にも,あるいは過侵襲ともなりうるため,これらを考慮して実際の適応を決定する1,2,4,5)。
【文献】