(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン(第3版)
ガイドライン各論
CQ3 外科的治療
【CQ 3.2】
壊死組織がある場合に,外科的デブリードマンはいつ行うか
【推奨文・推奨度】
壊死組織がある場合に,外科的デブリードマンはいつ行うか
【推奨文・推奨度】
① | 壊死組織と周囲の健常組織との境界が明瞭となった時期に外科的デブリードマンを行ってもよい。 [推奨度C1] |
② | 感染が沈静化しているときに外科的デブリードマンを行ってもよい。 [推奨度C1] |
【解説】
時間的経過とともに壊死組織の存在が明らかになった場合,この壊死組織を早急に外科的切除しようとすると,切除縁からの出血や疼痛が著しいことがある。外科的デブリードマンは,急性期(3週間)が過ぎ,壊死組織の分界(周囲組織との境界)が明らかになってから行うほうがよい1,2)。
壊死組織が創内に残っていると,細菌感染の原因となり,創傷治癒過程を遅らせる。このため,WOCNおよびAHCPRのガイドラインでは,外用剤,ドレッシング材,酵素製剤や,生物学的なデブリードマンとともに,外科的デブリードマンを行うことを推奨している1,2)。
【文献】