(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン

 
用語集


ここでは、1.初版掲載用語(科学的根拠に基づく褥瘡局所治療ガイドライン、2005)に掲載した用語と、2.用語集検討委員会のまとめた用語(褥瘡会誌9巻2号と10巻2号)を掲載した(五十音順)。

1.初版掲載用語
wet to dry
ドレッシング法
生理食塩水で湿らせたガーゼを創に当て、乾燥したガーゼに固着する異物や壊死組織をガーゼ交換とともに非選択的に除去する、デブリードマンを目的にしたドレッシング法をいう。
潰瘍 基底膜(表皮・真皮境界部、粘膜)を越える皮膚粘膜の組織欠損で、通常瘢痕を残して治癒する。
外用薬 皮膚を通して、あるいは皮膚病巣に直接加える局所治療に用いる薬剤であり、基剤に各種の主剤を配合して使用するものをいう。
近赤外線 赤外線の中で可視光線に近い780~1500nmの波長の電磁波で、生体への影響としては局所的な血流量の増加や皮膚温の上昇が認められる。
外科的治療 手術療法と外科的デブリードマン、および皮下ポケットに対する観血的処置をいう。
サイトカイン 細胞間の情報を伝達する分子量1万~数万の蛋白質である。細胞の増殖、分化機能、細胞死などに関与している。
湿潤環境 創に湿潤した環境を保持することをいう。滲出液に含まれる多核白血球、マクロファージ、細胞発育因子など創傷治癒に直接関与する滲出液を創に保持し、自己融解作用による壊死組織除去機能、細胞遊走を妨げないなど創傷治癒を支援する環境である。
褥瘡 身体に加わった外力は骨と皮膚表層の間の軟部組織の血流を低下、あるいは停止させる。この状況が一定時間持続されると組織は不可逆的な阻血性障害に陥り褥瘡となる。
生食ガーゼドレッシング法(wet to wet) 創に生理食塩水で湿らせたガーゼを当て湿潤環境を維持するドレッシング法をいう。
成長因子 体内の多くの細胞(血小板、好中球、マクロファージ、線維芽細胞、血管内皮細胞など)から分泌されている蛋白質あるいはホルモン様物質で、細胞や組織の増殖に関与する。上皮形成、血管形成、肝臓の再生などにかかわる場合には、それぞれの成長因子ごとにその目的が定められている。
洗浄圧 創傷表面の滲出液や残留物を除去するための圧力をいう。その圧力は、psiで表現される。
TIME 創面環境調整(ウンド・ベッド・プリパレーション)の実践的指針として、創傷治癒阻害要因をT(組織)、I(感染または炎症)、M(湿潤)、E(創縁)の側面から検証し、治療・ケア介入に活用しようとするコンセプトをいう。
DESIGN 褥瘡状態を判定するスケールの1つである。このスケールは褥瘡の重症度を分類するとともに、治癒過程を数量化できる。項目は、深さ(D)、滲出液(E)、大きさ(S)、炎症・感染(I)、肉芽組織(G)、壊死組織(N)の6項目から構成されている。なお、ポケットを認めるときには、-Pを追加した7項目となる。
電磁波療法 電磁波によるエネルギー変換熱効果を利用して褥瘡を治療する方法をいう。
ドレッシング材 創における湿潤環境形成を目的とした近代的な創傷被覆材をいい、従来の滅菌ガーゼは除く。
肉芽組織 組織傷害に対する修復・炎症反応として作られる新生組織のことをいう。肉眼的には赤色調の軟らかい組織で、新生血管、結合組織、線維芽細胞、炎症性細胞などによって構成されている。
バイオフィルム 異物表面や壊死組織などに生着した細菌は、菌体表面に多糖体を産生することがある。それぞれの菌周囲の多糖体は次第に融合し、膜状の構造物を形成し、菌はその中に包み込まれるようになる。これをバイオフィルムと呼ぶ。この中に存在する細菌に対しては、一般の抗生物質や白血球も無力であり、感染が持続しやすい。
Psi 皮膚または創表面1インチ四方に対して水流を与えた際に生じる圧力をいう。
非接触性・常温療法 創部を湿潤環境に保ちながら、38℃・1時間の加温を1日2~3回行う治療法をいう。
びらん 基底膜(表皮・真皮境界部、粘膜)を越えない皮膚粘膜の組織欠損で、通常瘢痕を残さずに治癒する。
良性肉芽 表面が細顆粒状で、かつ適度な湿潤が保たれている鮮紅色の肉芽組織をいう。
レーザー光レーザー(LASER)はLight Amplification by Stimulated Emission of Radiationの頭文字を取った略語である。単色性、収束性、指向性、可干渉性が高く、強力なエネルギーを生み出すことができる。その熱エネルギーを創傷治癒促進に用いる。


2.用語集検討委員会のまとめた用語
圧縮応力 外力によって圧縮される方向に働く応力である。
陰圧閉鎖療法 物理療法の一法である。創部を閉鎖環境に保ち、原則的に125mmHgから150mmHgの陰圧になるように吸引する。細菌や細菌から放出される外毒素を直接排出する作用と、肉芽組織の血管新生作用や浮腫を除去する作用がある。
栄養評価 栄養評価(栄養アセスメント)とは、栄養状態を主観的あるいは客観的に把握し、その程度を判定することである。栄養評価の方法には、(1)主観的な評価法(主観的包括的評価:subjective global assesment、SGAなど)と、(2)客観的な評価法がある。客観的な評価法は栄養指標(nutritional index)といわれる各種身体計測値や血液生化学的検査値などが用いられており、それら指標の持つ特性から、静的栄養指標、動的栄養指標、総合的栄養指標などに分類されている。
壊死組織 壊死は不可逆的損傷による細胞または組織の死をさす。褥瘡においては血流障害による虚血によって生じる。皮膚に比して脂肪織や筋肉は虚血に対する耐性が低く、壊死に陥りやすい。壊死組織は水分含有量の程度により色調や硬さが異なる。乾燥した硬い壊死組織はエスカー(eschar)と呼ばれる。水分を含んだ軟らかい黄色調の壊死組織はスラフ(slough)と呼ばれる。
壊死組織除去/
デブリードマン
死滅した組織、成長因子などの創傷治癒促進因子の刺激に応答しなくなった老化した細胞、異物、およびこれらにしばしば伴う細菌感染巣を除去して創を清浄化する治療行為。(1)閉塞性ドレッシングを用いて自己融解作用を利用する方法、(2)機械的方法(wet to dry ドレッシング法、高圧洗浄、水治療法、超音波洗浄など)、(3)蛋白分解酵素による方法、(4)外科的方法、(5)ウジによる生物学的方法などがある。
NST(栄養サポートチーム) 日本栄養療法推進協議会(Japan Council Nutritional Therapy:JCNT)では、栄養管理を症例個々や各疾患治療に応じて適切に実施することを栄養サポート(nutrition support)といい、これを医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師などの多職種で実践するチームをNST(Nutrition Support Team:栄養サポートチーム)とすると定義している。
応力 物体に外力が働いている場合に、内部に生じる単位面積あたりの力(単位はPa:パスカル)である。発生する方向によって、圧縮応力、引張応力、剪(せん)断応力がある。複雑な人体組織に関しては、単純な材料力学のモデルでは解析するのは難しく、有限要素法モデル等での解析が必要である。
温熱療法 生体の組織温を加温することにより、局所および全身に生理的効果をもたらす療法である。輻射熱様式(赤外線療法など)や伝導熱様式(水治療法、ホットパック療法、パラフィン療法など)に比較し、変換熱(極超短波療法、超音波療法など)様式の温熱療法は深達性の高い治療である。標的組織や範囲を考慮して、最も効果的な温熱手段を選択する。この療法は循環改善、疼痛の緩和、痙縮筋の抑制、鎮静作用などの効果がある。
痂皮 漿液、膿汁、壊死組織などが乾燥して形成される硬い構造物。血液の乾固したものを血痂という。皮膚欠損創では創面が乾燥するため痂皮が形成されやすい。
関節拘縮 関節構成体軟部組織の損傷後の瘢痕癒着や不動による廃用性変化の1つで、関節包、靱帯などを含む軟部組織が短縮し、関節可動域に制限がある状態である。長期間の固定などにより、筋や皮膚などに原因がある場合は短縮とよび、伸張運動により改善する。関節包内の骨・軟骨に原因があり、関節機能がない場合は強直とよび区別され、伸張運動の効果は認められない。
感染 感染は、病原微生物が身体内に侵入して増殖し、発赤、腫脹、熱感や疼痛などの炎症症状を呈するようになることをいう。一定以下の細菌増殖で、明らかな臨床症状を伴わない場合を定着(colonization)という。感染が局所から全身に及ぶと敗血症や菌血症を惹起する。
急性期褥瘡、慢性期褥瘡 褥瘡が発生した直後は局所病態が不安定な時期があり、これを急性期と呼ぶ。時期は発症後おおむね1~3週間である。この間は褥瘡の状態は発赤、紫斑、浮腫、水疱、びらん、浅い潰瘍などの多彩な病態が短時間に現れることがある。慢性期褥瘡は急性期褥瘡に引き続き、感染、炎症、循環障害などの急性期反応が消退し、組織障害の程度が定まった状態を指す。慢性に経過する褥瘡に急性期褥瘡が混在あるいは新生することもある。
高圧酸素療法 密閉された高気圧室に患者または患部を収容して、高圧の酸素を吸入させる療法である。血漿や虚血病変組織への直接作用により組織の酸素分圧を上昇させ、低酸素状態の改善をはかる療法である。
光線療法 皮膚などに光線を照射し、光化学作用や温熱作用を利用した療法である。光線には可視光線を基準にして、波長の短い紫外線では光化学反応が主な作用で、波長の長い赤外線は温熱作用が中心となる。そのほか、位相のそろったレーザー光があり、生体に照射することにより得られる殺菌・細胞破壊、免疫促進、循環の改善、鎮静作用、疼痛の緩和、創傷治癒の促進などの効果がある。
湿潤環境下療法/
モイスト・ウンド・ヒーリング
創面を湿潤した環境に保持する方法。滲出液に含まれる多核白血球、マクロファージ、酵素、細胞増殖因子などを創面に保持する。自己融解を促進して壊死組織除去に有効であり、また細胞遊走を妨げない環境でもある。
上皮化/上皮形成 欠損した皮膚や粘膜が治癒過程において上皮すなわち表皮や粘膜上皮で再度被覆されること。皮膚では欠損部周囲表皮や皮膚付属器から表皮の再生が起こる(再生治癒)。しかし、付属器の残存しない深い皮膚欠損では、創面が肉芽組織で置換された後に周囲から表皮が伸張してくる(瘢痕治癒)。
褥瘡推定発生率 (調査日に褥瘡を保有する患者数-入院時既に褥瘡保有が記録されていた患者数)/調査日の施設入院患者数×100(%)
  • 注1 調査日の施設入院患者数:調査日の入退院または入退院予定者は含めない。
  • 注2 1名患者が褥瘡を複数部位有していても、患者数は1名として数える。
  • 注3 入院時すでに褥瘡を保有していた患者であっても、新たに入院中に褥瘡が発生した場合は、院内褥瘡発生者として取り扱い、褥瘡推定発生率を算出する。
褥瘡有病率 調査日に褥瘡を保有する患者数/調査日の施設入院患者数×100(%)
ある集団における、ある一時点での特定の疾病や病態を有する人の割合。分子はある一時点での有病者の数、分母がその時点での集団全体の人数である。これは「時点有病率」とも呼ばれ、ある集団を、ある期間観察したときの有病率である「期間有病率」と区別される場合もある。
  • 注1 調査日の施設入院患者数:調査日の入退院または入退院予定者は含めない。
  • 注2 1名患者が褥瘡を複数部位有していても、患者数は1名として数える。
滲出液 上皮が欠損した創から滲み出す組織間液。蛋白に富み、創傷治癒にかかわるさまざまな炎症細胞、サイトカイン、増殖因子などを含む。
浸軟 組織、特に角質が水分を大量に吸収して白色に膨潤した状態。皮膚バリア機能が低下し、びらんや感染を生じやすい。褥瘡潰瘍の辺縁でしばしばみられる。
水治療法 静水圧、浮力、水中抵抗、温熱、洗浄などの物理的な作用と含有成分による化学的な作用を利用した療法である。局所の水治療法には渦流浴、気泡浴、交代浴があり、全身浴にはハバード浴、プールがあり、温熱または寒冷効果、創傷治癒の促進、マッサージ効果や運動効果がある。
スキンケア 皮膚の生理機能を良好に維持する、あるいは向上させるために行うケアの総称である。具体的には、皮膚から刺激物、異物、感染源などを取り除く洗浄、皮膚と刺激物、異物、感染源などを遮断したり、皮膚への光熱刺激や物理的刺激を小さくしたりする被覆、角質層の水分を保持する保湿、皮膚の浸軟を防ぐ水分の除去などをいう。
ずれ ずれには、対象とする物体の移動した変位量を表わす“ずれ量”(長さ、単位はm:メートル)と、対象とする物体に加わっている力を表わす“ずれ力”(力、単位はN:ニュートン)という二つの概念がある。
背抜き ベッドや車いすなどから一時的に離すことによって、ずれを解放する手技である。
洗浄 液体の水圧や溶解作用を利用して、皮膚表面や創傷表面から化学的刺激物、感染源、異物などを取り除くことをいう。洗浄液の種類によって、生理食塩水による洗浄、水道水による洗浄、これらに石鹸や洗浄剤などの界面活性剤を組み合わせて行う石鹸洗浄などと呼ばれる方法がある。また、水量による効果を期待する方法と水圧による効果を期待する方法がある。
剪(せん)断応力 外力によって、任意の断面方向に働く応力である。
創縁 創を取り囲む表皮の最も内側を指す。盛んに表皮化が進んでいると、その境界は不鮮明になりやすい。
創傷治癒過程 創が形成された直後からの生体反応は、炎症反応を含め、広義にはすべて治癒に向けた反応といえよう。炎症で皮膚は発赤し、そのうち損傷皮膚の中央部が退色するとともに、皮膚を含めた”硬い壊死組織”(エスカー;eschar)が形成される。このエスカーは茶色から次第に黒色になり、エスカーが除去されると皮下の黄色の壊死組織が現れる。壊死組織の融解排除と入れ替わりに赤い肉芽組織が増生し、やがて表皮化が完成すると脱色した皮膚に被われる。この過程を、凝固期、炎症期、増殖期、再構成期などと称したり、また、褥瘡の創面の色調によって黒色期、黄色期、赤色期、白色期などと表現する簡便な方法などがある。
創面環境調整/
ウンド・ベッド・プリパレーション
創傷の治癒を促進するため、創面の環境を整えること。具体的には壊死組織の除去、細菌負荷の軽減、創部の乾燥防止、過剰な滲出液の制御、ポケットや創縁の処理を行う。
底づき 体圧分散用具を用いても、身体表面が下の固い支持面に接し、体圧分散が効果的に行われていない状態。体圧分散用具の下に手の平を上にして腕を差し入れようとしたときに、体圧分散用具上にある身体に触れたり、重みが感じられる現象。
体圧、接触圧 皮膚表面と接触面との間に生じる垂直に作用する力を接触圧とよび、そのなかで重力によって生じるものを体圧という。
体圧分散用具 ベッド、椅子などの支持体と接触しているときに単位体表面に受ける圧力を、接触面積を広くすることで減少させる、もしくは、圧力が加わる場所を時間で移動させることにより、長時間、同一部位にかかる圧力を減少させるための用具。臥位時に使用するものには特殊ベッドの他、マットレスや布団に重ねて使用する上敷きマットレス,マットレスや布団と入れ替えて使用する交換マットレスなどがあり、座位時には椅子や車椅子に敷いて使用するクッションおよび、姿勢を整えるパッドなどがある。体圧分散用具に用いる材質には、エア、ウォーター、ウレタンフォーム、ゲル、ゴムなどがある。
体位変換 ベッド、椅子などの支持体と接触しているために体重がかかって圧迫されている身体の部位を、身体が向いている方向、頭部挙上の角度、身体の格好、姿勢などを変えることによって移動させることをいう。
超音波療法 生体に超音波(20,000Hz以上)を照射する療法で、連続波による温熱作用とパルス波による機械的振動作用(非温熱作用)がある。前者は循環の改善、疼痛の緩和、筋スパズムの抑制、鎮静作用など、後者は浮腫の軽減、創傷治癒の促進、経皮薬の浸透などの効果がある。超音波照射時には皮膚に伝播物質(超音波用ジェル)を塗布する。超音波周波数が高いほど浅層組織での吸収率が高まり、深部には低周波数の超音波を使用する。
低栄養 低栄養とは、生体が生命活動を営む上で必要とされるエネルギー(熱量)や各種栄養素が欠乏した状態をいう。一般に低栄養は、(1)蛋白と熱量がともに欠乏した状態(protein energy malnutrition:PEM/marasmus)、(2)熱量摂取は比較的保たれているが、蛋白欠乏が著しい状態(protein malnutrition/kwashiorkor-like syndrome)の2つに大別されているが、この2つのタイプの中間型のmarasmus-kwashiorkor型が多い。
電気刺激療法 経皮的に生体に電流を流すことにより、治療効果を得る療法である。交流電流刺激は神経の興奮、筋の収縮により運動機能の改善、運動機能の代行・再建、疼痛の緩和などの効果がある。直流微弱電流刺激では創傷治癒促進効果、イオン導入法による経皮薬の浸透などの効果がある。
引張応力 外力によって引っ張られる方向に働く応力である。
皮膚・排泄ケア認定看護師 創傷・オストミー・失禁看護分野において習熟した看護技術と知識を用い、実践・指導・相談の3つの役割をはたすことにより水準の高い看護実践および看護ケアの広がりと質の向上を図ることに貢献する看護師。皮膚・排泄ケア認定看護師は日本国の保健師、助産師および看護師のいずれかの免許を有し、実務経験5年以上のうち3年以上は創傷・オストミー・失禁看護分野の経験を持ち、日本看護協会認定審査に合格したものである。
浮腫 皮膚、粘膜、皮下組織、内臓などの間質に組織間液が過剰に貯留した状態。皮膚では圧迫すると指圧痕が残る。炎症、低蛋白血症により血漿が血管外へ移行して組織間液が増加することや、リンパ管の閉塞や心不全などによる循環不全などにより組織間液の還流が抑制されて生じる。褥瘡発生危険因子の一つである。
物理療法 生体に物理的刺激手段を用いる療法である。物理的手段には、熱、水、光線、極超短波、電気、超音波、振動、圧、牽引などの物理的エネルギーがある。物理療法には温熱療法、寒冷療法、水治療法、光線療法、極超短波療法、電気刺激療法、超音波療法、陰圧閉鎖療法、高圧酸素療法、牽引療法などがある。疼痛の緩和、創傷の治癒促進、筋・靭帯などの組織の弾性促進などを目的に物理療法が行われる。
閉塞性ドレッシング
/滲出液保持性ドレッシング
創を乾燥させないで湿潤環境下療法(モイスト・ウンド・ヒーリング)を期待する被覆法すべてを閉塞性ドレッシングと呼称しており、従来のガーゼドレッシング以外の近代的な創傷被覆材を用いたドレッシングの総称である。
ポケット 皮膚欠損部より広い創腔をポケットと称する。ポケットを覆う体壁を被壁または被蓋と呼ぶ。
発赤 紅斑あるいは初期の紫斑によって生じる皮表の赤みを発赤と総称している。紅斑とは、真皮の毛細血管拡張もしくは充血によってもたらされる皮表の赤みを指す発疹名である。一方、紫斑は真皮内の出血(赤血球の血管外漏出)により生じる皮表の色調変化である。このように、紅斑と紫斑は明瞭に区別できるものと思われがちだが、その間にはグレイゾーンが存在する(図)。すなわち、紫斑はその名のごとく時間が経つにつれて紫色となるが、出血直後には赤く見えるものの硝子圧では消退しない。このような場合は暫定的に「持続する発赤」と称し、経過を慎重に観察する必要がある。

図:発赤と紅斑、紫斑との関係
摩擦/摩擦力 対象の表面に発生している外力である。単位はN(ニュートン)である。力が加わっている荷重面と平行した方向に生じる。着目している部分が静止している場合と、移動している場合とで、摩擦係数には違いがあり、静止時の係数を静摩擦係数、移動時の係数を動摩擦係数という。
慢性皮膚潰瘍 褥瘡、下腿静脈瘤、糖尿病など、血流障害、感染、低栄養などの創傷治癒を遅延させる因子を持った人に生じた難治性皮膚潰瘍。

 

 
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