(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン
第1章 褥瘡の概要
DESIGN(デザイン)ツールについて
II.DESIGN-R(2008年版DESIGN-R 褥瘡経過評価用)
2.DESIGN(褥瘡経過評価用)の改訂に向けて
日本褥瘡学会学術教育委員会では、DESIGN(褥瘡経過評価用)によりその褥瘡経過を評価するだけでなくその重症度も予測できる、すなわち予測妥当性のあるDESIGNの改訂に2005年から着手した。また、2002年版DESIGNが臨床現場に浸透していることから、混乱を避けるため改訂版でもDESIGN-Pを入れた7項目で検討すること、それらのカテゴリーを変更しないことを前提とした。
そのための第1段階として、大規模な後ろ向き症例集積研究を実施した(表2-a)。その全症例数は3,132例、除外症例数は534例であり、残りの有効症例2,598例(治癒群1,476例、非治癒群1,122例)を対象としたコックスハザード分析を行った5。
次に、前向き症例集積研究を実施した(表2-b)。その全対象数は1,067例、除外症例数は64例であり、残りの有効症例1,003例(治癒群655例、非治癒群348例)を対象としたコックスハザード分析を行った5。
両調査結果を比較してみると、後ろ向き調査の重み順位はポケット、大きさ、炎症/感染の順であるのに対し、前向き調査では、大きさ、炎症/感染、ポケットの順であり、大きさとポケットの重みが逆転するなど重み順位が異なっていた。そこで、後ろ向き調査症例と前向き調査症例を併せた計3,601例を対象としたコックスハザード分析を行った5。
表2-a 後ろ向き症例集積研究の症例内訳
表2-b 前向き症例集積研究の症例内訳
そのための第1段階として、大規模な後ろ向き症例集積研究を実施した(表2-a)。その全症例数は3,132例、除外症例数は534例であり、残りの有効症例2,598例(治癒群1,476例、非治癒群1,122例)を対象としたコックスハザード分析を行った5。
次に、前向き症例集積研究を実施した(表2-b)。その全対象数は1,067例、除外症例数は64例であり、残りの有効症例1,003例(治癒群655例、非治癒群348例)を対象としたコックスハザード分析を行った5。
両調査結果を比較してみると、後ろ向き調査の重み順位はポケット、大きさ、炎症/感染の順であるのに対し、前向き調査では、大きさ、炎症/感染、ポケットの順であり、大きさとポケットの重みが逆転するなど重み順位が異なっていた。そこで、後ろ向き調査症例と前向き調査症例を併せた計3,601例を対象としたコックスハザード分析を行った5。
表2-a 後ろ向き症例集積研究の症例内訳
合計 | d1 | d2 | D3 | D4 | D5 | 不明 | |
治癒数 打ち切り数 | 1476 1122 | 398 112 | 803 431 | 169 277 | 29 157 | 8 19 | 69 126 |
合計 (%) | 2598 (100.0) | 510 (19.6) | 1234 (47.5) | 446 (17.2) | 186 (7.2) | 27 (1.0) | 195 (7.5) |
除外数 | 534 | 95 | 248 | 85 | 27 | 2 | 77 |
表2-b 前向き症例集積研究の症例内訳
合計 | d1 | d2 | D3 | D4 | D5 | 不明 | |
治癒数 打ち切り数 | 655 348 | 129 28 | 386 111 | 97 106 | 13 27 | 1 2 | 29 74 |
合計 (%) | 1003 (100.0) | 157 (15.7) | 497 (49.6) | 203 (20.2) | 40 (4.0) | 3 (0.3) | 103 (10.3) |
除外数 | 64 | 12 | 25 | 14 | 6 | 1 | 6 |