(旧版)褥瘡予防・管理ガイドライン
序文
11.エビデンスが明確でない場合の意思決定の基準
(http://www.ctfphc.org/methods.htm#Decision)
褥瘡治療という臨床的な特殊性から、現時点では意思決定に患者の参加を求めることは一般的ではないであろう。しかし、エビデンスが確立していない状況での医療者の臨床態度としては、常に自らの医療行為の成果を評価・検証し、独善に陥る危険を減らす慎重さが求められるものである。
なお、これらの推奨は、後述するように日本褥瘡学会のコンセンサスシンポジウム、学会評議員の意見の収集を経て、本ガイドライン策定委員会が決定したものである。推奨度の決定に際しては、客観性・透明性を維持することに努めているが、すべての内容について万全を保障するものではない。
今後、本ガイドラインの改定に向けて、本ガイドラインで述べられている推奨、推奨度の内容に対する利用者の意見、提案を受け入れる体制の整備を進めていく予定である。
- 意思決定における患者自身の参加を促す
- 害を最小化する
- 強い必要性が明らかな場合にのみ、大きな変化を主張する
- 不要な「ラベリング」(境界領域の問題を持つ人間に「病気である」とレッテルを貼ること)を避ける
- 益の不確かな高価な手技を避ける
- 疾病負担が大きい状況に焦点を当てる
- ハイリスクグループの特別のニーズに配慮する
褥瘡治療という臨床的な特殊性から、現時点では意思決定に患者の参加を求めることは一般的ではないであろう。しかし、エビデンスが確立していない状況での医療者の臨床態度としては、常に自らの医療行為の成果を評価・検証し、独善に陥る危険を減らす慎重さが求められるものである。
なお、これらの推奨は、後述するように日本褥瘡学会のコンセンサスシンポジウム、学会評議員の意見の収集を経て、本ガイドライン策定委員会が決定したものである。推奨度の決定に際しては、客観性・透明性を維持することに努めているが、すべての内容について万全を保障するものではない。
今後、本ガイドラインの改定に向けて、本ガイドラインで述べられている推奨、推奨度の内容に対する利用者の意見、提案を受け入れる体制の整備を進めていく予定である。