有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン
添付書類:エビデンステーブル
全大腸内視鏡:間接的証拠(ポリペクトミー)
文献 | 方法 | 著者 | 発表年 | AF | 研究 方法 |
検診方法 | 対象数 | 対象集団の特性 | 評価指標 | 評価指標の把握 | 結果 |
61 | TCF | Thiis-Evensen E | 1999 | 5 | 無作為化比 較対照試験 |
軟性S状結腸内視 鏡検査(FS) |
検診群400人 対照群399人 |
Telemark在住の50-59歳の男女9,957人から検診群と対照群を抽出 | 大腸がん死亡・罹患 | 病院のファイルとがん登録(National Cancer Registry of Norway) | 検診群400人からは2人の大腸がんが、対照群399人からは10人の大腸がんが診断された(大腸がん罹患の相対危険度0.2、95%CI,0.03-0.95)。検診群に割り付けられたがスクリーニング検査を受けなかった1人は大腸がんで死亡し、対照群では3人が死亡(有意差はなし)。 |
81 | TCF | Winawer SJ | 1993 | 5 | コホート研究 | 検診のsettingではないが、初回の内視鏡検査でポリープが発見され、polypectomy を施行された群の大腸がん罹患のリスクを算定している | ポリペクトミー群:1,418人 比較対照: 1) Mayo Clinicで追跡されたポリープ症例226人 2)St.Mark's病院(London)で追跡されたポリープ症例1,618人 3)general population |
米国の7つの施設男性993人(70%)、年齢61歳 | 標準化罹患比 | 研究群は内視鏡による追跡、対照群はそれぞれのコホート研究のデータ及びがん登録 | poliopectomy群の標準化罹患比は上記の3つの対照群ごとに見ると、それぞれ0.10、0.12、0.24 |
82 | TCF | Citarda F | 2001 | 5 | コホート研究 | polypectomyを行なった症例の追跡 | 1,693人 | イタリア国内の多施設男性1,074人(63.4%)、平均年齢56歳 | standardized incidence ratio | 全大腸検査による追跡で把握した実測値とがん登録により推定される期待値を計算 | 実測値6、期待値17.7でSIRは0.34(95%CI, 0.23-0.69)であった |
83 | TCF | 村上良介 | 1991 | 5 | コホート研究 | 内視鏡的ポリープ摘除 | ポリペクトミー群:608人 比較対照:634人 |
大阪地区の3病院男女 | 大腸がんの罹患 | 大阪府がん登録により追跡 | 大腸がん罹患のO/E比:対照群0.9、ポリープ群4.3、ポリペクトミー群2.1、非切除群7.3。ポリペクトミーによる大腸がん発生の相対危険度は0.3である。 |