有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン
III.方法 |
1.対象となる検診方法
検診の対象は、無症状の一般的な健常者である。特定の遺伝性疾患(家族性ポリポーシス、遺伝性非ポリポーシス)や炎症性腸疾患などの高リスク群は除外する。
評価の対象とした方法は、現在、わが国及び諸外国で主に行われている便潜血検査(化学法・免疫法)、全大腸内視鏡検査、S状結腸鏡検査、S状結腸鏡検査と便潜血検査化学法の併用法、注腸X線検査、直腸指診である。CT Colonography、PET (Positron Emission Tomography)、便DNA変異検査などによる大腸がん検診の応用も検討されつつあり、一部の施設では実際に利用されているが、未だ試行段階の域を出ていないことから、今回の評価からは除外した。また、問診票による検診、S状結腸鏡検査と便潜血検査免疫法の併用法については、評価が可能な科学的根拠が得られないことから、今回の検討では対象外とした。