(旧版)科学的根拠(Evidence Based Medicine;EBM)に基づいた腰痛診療のガイドラインの策定に関する研究
第6章 慢性腰痛症の治療法として運動療法は有効か
太田久彦*1,*4 、小林順子*4、北川恒実*3,*4、木村哲彦*2,*4
*1 元日本医科大学医療管理学
*2 国際医療福祉大学大学院リハビリテーション学分野
*3 国際医療福祉大学リハビリテーション科
*4 医療の質に関する研究会
緒言
腰痛症に対する治療の一つとしての運動療法は、日常の診療において一般的に行われているにも関わらず14) 、その科学的根拠については必ずしも確立していないばかりでなく、2000年度の調査の結果、有効と結論を下す根拠に乏しかったことは、本研究の中間報告として木村ら15)が報告している。
運動療法が慢性腰痛症に有効かどうかを検討するために、木村らの研究を踏まえて、今回、新たな検討を行った。