(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン
第XIV章 急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドラインのフィードバックの経過
4. 第41回日本腹部救急医学会総会(2005.3.10〜11,名古屋市)
9)併存疾患のない有石急性胆嚢炎での手術
24時間以内の緊急手術を行うは16%であったが,数日以内の手術と一旦ドレナージを行ってから待機的に根治手術を行うが各々約40%であった(図6)。
その際に行う手術としては,「原則として腹腔鏡下胆嚢摘出術」が60%で,「いずれかは特に定めていない」を合わせると,「腹腔鏡下胆嚢摘出術」を選択するものが76%であった(図7)。 しかし,「原則として開腹手術」とするものも21%あった。
緊急腹腔鏡下胆嚢摘出術を選択しない理由としては,「時間外で人員が確保できない」,「緊急で腹腔鏡下手術を行う技術に不安」が各々60%を越えていた。 また,時間を要する点も約半数が挙げていた(表2)。
図6 併存疾患のない有石急性胆嚢炎での治療(N=106)
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図7 併存疾患のない有石急性胆嚢炎での緊急手術(N=108)
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表2 併存疾患のない有石急性胆嚢炎での緊急腹腔鏡下手術を行わない(Yes)とその理由
Yes(%) | No(%) | |
時間を要する | 25(49%) | 26(51%) |
時間外で人員が確保できない | 35(64%) | 20(36%) |
緊急で腹腔鏡下手術を行う技術に不安 | 34(62%) | 21(38%) |
その他 | 20(48%) | 22(52%) |