(旧版)科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン

 
 
第XIII章 特殊な胆道炎


3. 無石胆嚢炎
Q119. 無石胆嚢炎の診療方針は?

原則的な診療方針は有石胆嚢炎と同様であるが,患者の全身状態を考慮し,治療法を選択する

診断が確定する前より基本的初期治療を行う。 無石胆嚢炎は保存的治療に反応しにくく壊疽(±穿孔)を合併することが多いことから従来は早期胆嚢摘出術が望ましいとされてきた(レベル4)58,59,60)。 近年では手術後や外傷後の患者など耐術困難例にみられることが多いため非侵襲的な経皮経肝胆嚢ドレナージ(PTGBD:percutaneous transhepatic gallbladder drainage)が選択されている。 PTGBDと胆嚢摘出術を無作為化比較対照試験(RCT)で比較した論文はなく,retrospective studyによる両者の比較(レベル5)60) は耐術不能例にPTGBDが偏って行われている可能性が高いため参考にならない。 高齢もしくは全身状態の悪い例に対してPTGBDが行われた報告ではドレナージ抜去後も再燃が少なく手術に代わる方法とされている(レベル4〜5)54,55,61)

 

 
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