(旧版)高血圧治療ガイドライン2009

 
第10章 小児の高血圧


7.小児期における生活習慣の修正(高血圧の一次予防)
生涯を通じた生活習慣病の予防のために,幼児期から適正な生活習慣(食習慣,運動習慣)を形成することがきわめて大切である。また,小児の血圧(生活習慣病)健診では,生活習慣病のほか在胎週数,出生体重,妊娠高血圧を含む高血圧家族歴についても,家族から聴取する。

1)食事
肥満は,摂取エネルギーの制限,適切な栄養配分,および誤った摂食パターンの修正が基本となる。肥満に伴う高血圧には,食事療法と運動療法の併用がより効果的である。
疫学的に,食塩の過剰摂取は血圧上昇に関与する。新生児期から減塩を行うと,小児期の血圧上昇は抑制される255)。また,動脈硬化は小児期にはじまるほか,本邦における10代の青少年の血清脂質値は年々高くなっている673)。したがって,幼児期から減塩や低脂肪の食事指導(教育)を行い,正しい食習慣を身につけさせる必要がある。食塩摂取制限やカリウム摂取の奨励などは成人に準じる(「第4章 生活習慣の修正」 を参照)。

2)運動
肥満の解消には,楽しく継続できる運動が推奨される。また,肥満に関わりなく,血圧上昇の予防には運動の強度よりも1日の身体活動量が大切である674)

 

 
ページトップへ

ガイドライン解説

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す

診療ガイドライン検索

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す