(旧版)高血圧治療ガイドライン2009

 
第4章 生活習慣の修正


3.適正体重の維持

肥満は高血圧の重要な危険因子であるので,肥満者は体格指数(BMI:体重[kg]÷身長[m]2)で25未満を目指し,非肥満者はそのレベルを維持する。特に内臓肥満は高血圧のみならず糖・脂質代謝異常も惹起し,メタボリックシンドロームと密接に関係する146)。フラミンガム研究263)によると,同程度のBMIでも内臓脂肪が多い人ほど血圧が高いので,腹囲(男性85cm未満,女性90cm未満)146)も考慮して減量を行うべきである。
肥満解消による降圧効果は確立されており,4-5kgの減量で有意な降圧をきたす264)。また,減量により代謝指標の異常もあわせて改善される。さらに,減量はメタボリックシンドロームなどで認められる,炎症反応亢進や血管内皮機能異常の改善をもたらすという成績もある。肥満を伴う高血圧患者はまずはじめに減量を進めるべきであるが,4-5kgの減量で有意な降圧が得られることを考慮して,長期的計画のもとに無理のない減量を行うべきである。

 

 
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