(旧版)高血圧治療ガイドライン2004

 
第10章 小児の高血圧


まとめ

1) 血圧検診を行うと小中学生の0.1〜1%に、高校生の約3%に本態性高血圧がみいだされる。高血圧は動脈硬化の危険因子であるほか、高率に成人の本態性高血圧に移行するおそれがある。
2) 高血圧の一次予防のためには、食習慣が形成される小児期早期から減塩やカリウム摂取の奨励を主体に食事指導(教育)を行い、正しい食習慣を身につけさせる必要がある。
3) 本態性高血圧が発見された場合は、まず生活習慣の修正や肥満の解消などの非薬物治療を3〜6カ月間試みる。食塩摂取量を減らし、カリウム摂取を増やすほか、運動を勧める。静的運動(等尺性運動)も重量挙げ以外は推奨されるが、柔道や相撲は肥満に注意する。
4) 高血圧の症状がある場合、臓器障害を合併している場合、あるいは非薬物療法後も血圧が基準値を超えている場合は、成人に準じてACE阻害薬やCa拮抗薬を中心に降圧薬治療を開始する。妊娠している女性や性的行動が活発な10代女性にはARBおよびACE阻害薬は禁忌である。
 
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