(旧版)高血圧治療ガイドライン2004

 
第6章 臓器障害を合併する高血圧


1)脳血管障害(図6-1)

本邦では、高血圧性臓器障害に占める脳血管障害の頻度が高く、人口構造の高齢化の進行と相まって、脳血管障害を合併する高血圧患者を診療する機会は今後ますます多くなるものと懸念される。その意味で、脳血管障害既往患者を対象に、降圧療法の再発予防効果を検討した初めての本格的な大規模臨床試験であるPROGRESS(Perindopril Protection Against Recurrent Stroke Study)試験106)の意義は極めて大きい。一方、高齢高血圧患者では無症候性脳血管障害を高率に合併することが知られており、無症候性脳血管障害を合併する高血圧患者の降圧療法のあり方も極めて重要な課題である。また、超急性期における脳梗塞の血栓溶解療法が欧米を中心に定着した医療になるにつれ、急性期における降圧療法のあり方も重要な臨床的課題となっており、脳卒中治療ガイドライン2004186)でも取り上げられている。


図6-1 脳血管障害を合併する高血圧の治療

図6-1 脳血管障害を合併する高血圧の治療
 
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