(旧版)高血圧治療ガイドライン2004

 
第5章 降圧薬治療


1)降圧薬選択の基本

b 降圧薬の使い方

降圧薬の投与は単薬(併用合剤が使用可能になれば、それを含む)で低用量から開始する。
1日1回服用でよい長時間作用型の降圧薬を使用する。
2〜3カ月以内に降圧目標に到達することを目指す。血圧が降圧目標に達するまでは2(〜4)週間ごとの血圧測定が望ましい。
外来での降圧目標140/90mmHg未満(非高齢者で可能なら130/85mmHg未満)に到達しない場合には、増量するか、相加、相乗作用が期待できる他のクラスの降圧薬を併用するか、ほとんど降圧がない場合は他のクラスの降圧薬に変更する。忍容性が許すならば増量するが、通常量の2倍以上にはしない
臨床で行われる2薬の併用には以下のものがある。
(1) Ca拮抗薬とARB
(2) Ca拮抗薬とACE阻害薬
(3) ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬とβ遮断薬
(4) ARBと利尿薬
(5) ACE阻害薬と利尿薬
(6) 利尿薬とβ遮断薬
(7) β遮断薬とα遮断薬
(8) Ca拮抗薬と利尿薬
利尿薬の少量投与は他の降圧薬の効果を高める。利尿薬を含まない2薬の併用で降圧が不十分の場合には3薬目に利尿薬を用いることを原則とする。
24時間にわたる降圧が望ましく、早朝高血圧や逆白衣高血圧に対してはより長時間作用の降圧薬やα遮断薬、中枢性交感神経抑制薬の就寝前の使用により対処する。
治療開始後6カ月を経過しても降圧目標に到達できない場合には高血圧専門家(日本高血圧学会特別正会員、FJSH)に紹介する。
 
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