(旧版)高血圧治療ガイドライン2004

 
第3章 治療の基本方針


2)治療対象と降圧目標

b 降圧目標(図3-1)

JNC7、2003年のESH-ESCのガイドラインとWHO/ISH statementにおいて降圧目標は140/90mmHg未満であり、糖尿病や腎障害(慢性腎疾患)合併例では130/80mmHg未満としている。1999年のWHO/ISHガイドライン44)とJSH200047)では、降圧目標を若年・中年者では130/85mmHg未満としている。JSH2004における降圧目標は、若年・中年者では130/85mmHg未満とし、糖尿病や腎障害合併例は130/80mmHg未満とする。脳血管障害や冠動脈疾患合併例ではJ型カーブ現象の報告もあるが、前向きの大規模臨床試験では厳格な降圧が心血管病を抑制する可能性が示唆されている79,106,107,108,109)。また、高齢者においても最終降圧目標は140/90mmHg未満とするが、75歳以上の後期高齢者では臓器障害を伴っていることが多く、降圧薬治療が重要臓器の循環障害をもたらす可能性があるので、症状や検査所見の変化に注意して慎重な降圧治療を行うことが必要である。


図3-1
図3-1
 
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