(旧版)高血圧治療ガイドライン2004
第2章 血圧測定と臨床評価 |
3)検査と診断
a 病歴
高血圧を指摘された時期、状況(健診、診察時、自己測定など)、持続期間、程度、治療経過を聴取する。特に、降圧薬に対する反応、降圧薬の種類などを確認する。合併症に対する薬剤、血圧に影響を与える薬剤(甘草、非ステロイド性抗炎症薬、経口避妊薬、およびシクロスポリンなど)についても問診する。
高血圧患者は無症状であることが普通だが、二次性高血圧や高血圧合併症、臓器障害の存在を疑わせる特異的症状の有無を確認する。
脳卒中、心疾患、腎疾患、末梢動脈疾患、妊娠中毒症、糖尿病、痛風、高脂血症、肺疾患(特に気管支喘息)、内分泌疾患などの既往の有無を必ず確認する。
高血圧以外に、糖尿病、脂質代謝異常、若年発症の脳・心血管疾患、腎疾患の家族歴にも注意を払う。
飲酒、喫煙の有無とその程度・期間、運動習慣、食事・栄養・塩分摂取の傾向や職業・家庭などに関連した(恒久的あるいは一時的)ストレス環境などについても把握する。