(旧版)高血圧治療ガイドライン2004

 
第2章 血圧測定と臨床評価


2)血圧値の分類と危険因子の評価

d 高血圧の病型分類

高血圧の90%以上は本態性高血圧であるが、その診断は二次性高血圧を除外することによってなされる。本態性高血圧の中には医療機関(診察室)でのみ高血圧を示す白衣高血圧(診察室高血圧)も含まれる。白衣高血圧は診察室での血圧測定だけでなく、家庭血圧や24時間血圧を測定することによって診断がなされる。また、高齢者では動脈硬化により大動脈の伸展性が低下するために、収縮期血圧は上昇し拡張期血圧はむしろ低下するので、収縮期高血圧の頻度が高くなる。なお、高齢者では脳梗塞や心筋梗塞に対して収縮期血圧が強い危険因子であることが、Framingham研究85)や久山町研究でも示されている74)。高齢者の収縮期高血圧は、本態性高血圧が加齢に伴って拡張期血圧が低下して生じるもの(burned out)と、老年期になって収縮期血圧が上昇し、新たに発症したもの(de novo)に分けられる。
 
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