(旧版)腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン (改訂第2版)

 
 
前文


1.1 はじめに

腰椎椎間板ヘルニアの歴史を振り返ると,最初に腰椎椎間板の突出が坐骨神経痛を引き起こし得ると考えたのは,1911年のGoldthwaitにさかのぼる.1934年,MixterとBarrの発表から腰椎椎間板ヘルニアの手術が徐々に世の中に広まっていったことは周知の事実である.腰椎椎間板ヘルニアは髄核を取り囲んでいる線維輪の後方部分が断裂し,変性した髄核が断裂部から後方に逸脱することにより神経根,馬尾が圧迫されて発症する病態と考えられている.しかし,診療ガイドライン作成中に,腰椎椎間板ヘルニアという診断名が統一されたものではないことに気づいた.すなわち椎間板症や腰部脊柱管狭窄症との鑑別が十分になされないまま混同して扱っている論文が少なからず認められた.このことから,本診療ガイドライン初版(以下,初版ガイドライン)では腰椎椎間板ヘルニアの診断基準を提示する必要があると考え,表1のような診断基準を提唱した.第2版でもこの診断基準を継承して使用した.

表1 腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン策定委員会提唱の診断基準
表1


 

 
ページトップへ

ガイドライン解説

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す

診療ガイドライン検索

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す