(旧版)大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン

 
第8章 大腿骨頚部/転子部骨折の周術期管理

 


8.1 麻酔方法
8.1.1 全身麻酔か局所麻酔(脊椎・硬膜外麻酔)か

推 奨
【Grade A】
高齢者の大腿骨頚部/転子部骨折の麻酔法において、
全身麻酔と局所麻酔(脊椎・硬膜外麻酔)では
合併症および死亡率に明らかな差がなく、いずれの方法も推奨される。

サイエンティフィックステートメント
全身麻酔と局所麻酔(脊髄・硬膜外麻酔)の間に、合併症および死亡率にほぼ差がないとする高いレベルのエビデンスがある(EV level Ia)。
局所麻酔(脊髄・硬膜外麻酔)は全身麻酔に 比較して、短期間の死亡率が低いかもしれないが、長期死亡率について両者は差がないとする高いレベルのエビデンスがある(EV level Ia)。

エビデンス
全身麻酔による手術後のDVTの発生率が全身麻酔に有意に高かったが、大腿骨頚部骨折に対する手術時の局部麻酔と全身麻酔の死亡率に重要な差が存在するという結論は得られなかった(FF04709, EV level Ia)。
すべての報告において、方法論学に不備な点がみられ、統計学的にボーダーラインの有意差であるが、全身麻酔と局所麻酔(腰椎麻酔または硬膜外麻酔)の比較において、術後1ヵ月までの死亡率は局所麻酔群に低い傾向がみられたが長期では差はなかった。また、術後の合併症およびADL、精神状態の変化において差はみられなかった(FF00536, EV level Ia)。

文 献
1) FF04709 Sorenson RM, Pace NL:Anesthetic techniques during surgical repair of femoral neck fractures. A meta-analysis. Anesthesiology 1992;77:1095-1104
2) FF00536 Parker MJ, Handoll HH, Griffiths R:Anaesthesia for hip fracture surgery in adults. Cochrane Database Syst Rev 2001;(4):CD000521

 

 
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