EBMに基づく尿失禁診療ガイドライン
女性尿失禁診療ガイドライン3. 切迫性尿失禁の治療(3) 外科的治療膀胱訓練法・電気刺激療法・薬物治療などの保存的治療で効果の得られない症例に対する腸管利用膀胱拡大術の効果については、いくつかの報告がある100,101,102,103,104,105)。これらの報告の対象症例のうち明らかな神経因性膀胱を認めない症例の数は3例から46例である。いずれの報告においても優れた尿失禁改善効果が示されているが、44%から70%の症例で術後に間欠導尿が必要となることや手術侵襲の大きさを考慮すると、本治療法は最終的な治療手段として位置づけられるべきである。