EBMに基づく尿失禁診療ガイドライン
女性尿失禁診療ガイドライン3. 切迫性尿失禁の治療(2) 薬物治療2)抗コリン薬臭化プロパンテリンは四級アンモニウム塩でムスカリン受容体のどのサブタイプに作用するかの選択性はない。臭化プロパンテリンなどの副交感神経遮断薬を内服した膀胱過活動の患者110名のうち80名(72.7%)で症状の改善をみたが、プラセボでは20%の改善であったとの報告94)がある一方、塩酸オキシブチン15mg/日、臭化プロパンテリン15mg/日とプラセボの無作為二重盲検試験の結果では臭化プロパンテリン15mg/日とプラセボ間に改善率の差がなかったとの報告を認める95)。