EBMに基づく尿失禁診療ガイドライン

 
II 尿失禁の基礎知識
尿失禁の基礎知識

2. 病態
(3) 溢流性尿失禁

尿排出障害のため、膀胱内に顕著な残尿があり、常に膀胱が充満した状態となるため、膀胱内の尿があふれて少しずつ漏れる状態をいう。尿排出障害の原因は2つに分けられ、ひとつは前立腺肥大症や尿道狭窄による下部尿路閉塞によるものである。他のひとつは、仙髄排尿中枢以下の末梢神経障害による神経因性膀胱で、膀胱収縮が障害され(排尿筋低活動 :  Detrusor underactivity)、尿排出障害をきたす。糖尿病性末梢神経障害、腰部脊椎管狭窄症、椎間板ヘルニア、直腸癌・子宮癌術後における末梢神経障害、馬尾腫瘍などが日常よくみられる基礎疾患である。
 
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