「科学的根拠(evidence)に基づく白内障診療ガイドラインの策定に関する研究」厚生科学研究補助金(21世紀型医療開拓推進研究事業:EBM分野)

 
V. ガイドライン
 
VI.薬物療法
 
2.点眼
2)その他
 
勧告(ガイドライン)
aアザペンタセン、ベンジルアルコールは、白内障治療薬としての十分な科学的根拠がないので、十分なインフォームドコンセントを得た上で使用することが望ましい(グレードC)。
 
エビデンス
すでに発売中止となったアザペンタセンについては、肉眼で行われた写真による混濁変化判定の非客観性等の問題はあるもののランダム化比較試験で有効性ありとの報告があるが1)(II)、他にランダム化比較試験はなく十分に有効性が検討されていない。 抗酸化作用、細胞膜安定化作用を有するベンジルアルコール点眼液に有効性ありとの報告があるが2)(II)、他にランダム化比較試験はなく十分に有効性が検討されていない。
 
 
1)Fukushi S, Irinoda K, Ishikawa S, Miyata M, Watanabe H, Yonechi K, Sato Y, Suzuki T, Asano T, Mizuno K: Clinical evaluation of Azapentacene in senile cataract-a double-blind controlled study. 日本眼科学会雑誌 88 (12): 1528-1547, 1984
2)Testa M, Iuliano G, Morton P, Longoni A: Topical benzyl alcohol reduces cataract surgery need: two long-term double blind studies. J Ocul Pharmacol 3 (3): 211-225, 1987

 

 
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