(旧版)EBMに基づく 胃潰瘍診療ガイドライン 第2版 -H. pylori二次除菌保険適用対応-

 
第2部 胃潰瘍診療ガイドライン―解説―

 
7.NSAID潰瘍
7-2予防

4)今後の課題
わが国では,保険診療上NSAID潰瘍の予防あるいはリスクの軽減に対して保険適用がないという現状があげられる。NSAID潰瘍の高危険群は高齢(65歳以上),潰瘍あるいは合併症の既往,抗凝固・抗血小板薬の併用があげられており,少なくともこれらの患者にNSAIDを投与する場合,抗潰瘍薬の予防投与が望ましい。
また,わが国には,PPI,PG製剤をはじめとする薬剤の有効性あるいはH. pylori 除菌の効果に関するデータはないのが現状であり,今後,その費用対効果(cost-effectiveness)の問題を含め科学的根拠を得るための臨床的検討が期待される。さらに日本人におけるCOX-2選択的阻害薬の消炎鎮痛効果,潰瘍発生に及ぼす影響,心血管有害事象を含めた全般的な安全性に関する根拠を集積し,慎重に評価する必要がある。

 

 
ページトップへ

ガイドライン解説

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す

診療ガイドライン検索

close-ico
カテゴリで探す
五十音で探す