(旧版)EBMに基づく 胃潰瘍診療ガイドライン 第2版 -H. pylori二次除菌保険適用対応-
第2部 胃潰瘍診療ガイドライン―解説― |
2.出血性潰瘍診療指針
2-1内視鏡的治療
4)ステートメントの根拠
出血性潰瘍,内視鏡的治療の定まった検索式により導かれた文献中,検討内容に則した100文献が見出された。そのうち,メタアナリシスは4文献(レベル I),ランダム化比較試験(RCT)は68文献であった。ガイドラインによる診療指針ではメタアナリシスの4文献,メタアナリシスのために用いたRCT36文献,他に6文献と改変Forrest分類の出典1文献(検索式外文献)の計47文献を採用した。
<検討内容>
(1) | 再出血および持続出血をアウトカムとし,コントロールと内視鏡的止血治療を比較した1),2),3),4),5),6),7),8),9),10),11),12),13),14),15),16) 。 | |
a) | 各種内視鏡的治療法の有用性について検討した1),2),3),4),5),6),7),8),9),10),11),12),13)。 | |
b) | 潰瘍の出血状態を改変Forrest分類17)に従って分類し,治療の必要な出血性潰瘍を解析した1),2),3),4),5),6),7),8),10),12),13),14),15),16)。 | |
(2) | 再出血および持続出血をアウトカムとし,異なる内視鏡的治療間で比較した6),9),18),19),20),21),22),23),24),25),26),27),28),29)。 | |
a) | 組み合わせの種類が同一の異なる内視鏡的治療間で比較した6),9),18),19),20),21),22),23),24),25)。 | |
b) | クリップ法vs他の内視鏡的治療で比較した30),31),32),33),34)。 | |
c) | エピネフリンやアドレナリンを用いた血管収縮薬の局注法vs血管収縮薬の局注に他の内視鏡的治療を追加した方法で比較した22),24),25),26),27),28),29)。 | |
(3) | 緊急手術について,コントロールと内視鏡的止血治療を比較した1),2),3),4),7),8),9),10),11),12),13),35),36)。 | |
(4) | 致死率(すべての死亡例を含む)について,コントロールと内視鏡的止血治療を比較した1),2),3),4),5),6),7),8),10),11),12),13),36)。 統計学的手法はMantel-Haenszel法を用いた。 |