(旧版)科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 改訂第2版
20.糖尿病の療養指導・患者教育
解説
5.具体的指導に医学モデルと教育モデルの併用を
患者が糖尿病の診断を受けて,治療プログラムに入る時,医学モデルと教育モデルがバランスよく同時進行することが重要である.「医学モデル」とは医学知識とそれに関連する専門技術の実践であり,「教育モデル」とは,患者の生活,心理面,社会環境を考慮した,教育学的,かつ社会的「診断と治療」である.まず,患者の「治療受け入れ準備」を判断しなければならない.つぎに習得能力の有無,糖尿病を理解して自己管理する意思ができあがっているか,など教育モデルの条件を評価しながら,糖尿病に関する知識と自己管理行動を中心とした療養指導が必要である.
実施にあたっては,患者の知識,理解度,遵守度,生活を評価し,指導に必要な教育理論やカウンセリングを取り入れる.患者が治療を持続するためには,認識を変えることによる行動修正が望まれる20).また,指導するチームとして,実生活に合った療養指導のカリキュラムを提供することが重要である.
実施にあたっては,患者の知識,理解度,遵守度,生活を評価し,指導に必要な教育理論やカウンセリングを取り入れる.患者が治療を持続するためには,認識を変えることによる行動修正が望まれる20).また,指導するチームとして,実生活に合った療養指導のカリキュラムを提供することが重要である.