(旧版)科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 改訂第2版

 
13.糖尿病に合併した高血圧


解説

4.生活習慣の修正
糖尿病患者では,生活習慣の修正により,高血糖の改善とともに高血圧も改善する.したがって,食事療法が何よりも重要といえる.特に,肥満例では減量により降圧する.また,運動療法も血糖コントロールのみならず,降圧に有効である.食事・運動療法による高血糖や肥満の改善に伴うインスリン抵抗性の改善や交感神経系の緊張低下が関与する.
もちろん,減塩指導(食塩摂取量は6g/日以下)も重要である.減塩による循環血漿量の低下が降圧に働き,食塩感受性の者ではインスリン抵抗性が改善し,血清脂質濃度も低下する.アルコールの過剰摂取も高血圧と強く関連するので,アルコールの摂取は原則禁忌とする.ただ,血糖コントロールが良好な場合には少量のアルコール[男性で20〜30mL/日(純エタノールとして25〜37.5g/日),女性で10〜20mL/日(12.5〜25g)以下]の摂取は許可する場合もある.喫煙は,脳卒中や虚血性心疾患の強力な危険因子であり,また糖尿病腎症や網膜症・神経障害の危険因子でもあり,禁煙すべきである.

 
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