(旧版)科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 改訂第2版

 
13.糖尿病に合併した高血圧


ステートメント

1.糖尿病患者における高血圧の治療 グレードA レベル1
糖尿病患者における高血圧の治療に際しては,血圧が130/80mmHg以上であれば生活習慣の改善を3~6ヵ月指導し,効果不十分な場合には降圧薬による治療を開始する1),2),a),b),c)


2.降圧薬による治療 グレードA レベル1
140/90mmHg以上の高血圧では,生活習慣の改善を指導しながら,同時に降圧薬による治療を開始する1),2),a),b),c)


3.降圧目標 グレードA
降圧目標は130/80mmHg未満とする1),2),a),b),c). レベル1
特に糖尿病腎症がある場合には十分な降圧をはかる3),4),5). レベル2


4.第一選択薬 グレードA レベル1
第一選択薬は,臓器障害やインスリン抵抗性を改善するアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬,アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB),持続型ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬を用いる1),2),6),7),8),9),10),11),12),13),14),15),16),17),18)
降圧目標を達成するために複数の降圧薬を併用する場合には,少量のサイアザイド系利尿薬も考慮する15)


5.その他の用いるべき薬剤
ただし微量アルブミン尿や蛋白尿を伴う場合にはACE阻害薬3),4),5),19),20),21),22),23)あるいはARB24),25),26),27),28)を用いる. グレードA レベル1
虚血性心疾患を伴う場合にはβ遮断薬29),30)を用いるべきである. グレードB レベル2
(日本高血圧学会と日本糖尿病学会の合同委員会による)


 
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