(旧版)科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 改訂第2版

 
12.糖尿病に合併した肥満


解説

3.食事・運動療法
肥満糖尿病の食事療法の基本は低エネルギー食(減食療法)である.一般的に適切な摂取エネルギーについて“標準体重×20〜25(kcal/日)”として摂取エネルギーを決める方法がとられる.しかし,体格の小さい場合などでは厚生労働省の統計に基づく成人の1日のエネルギー所要量の半分になる場合もあり,このような低エネルギー食を長期に守らせることは困難である.したがって,男性では1,400〜1,600kcal/日,女性では1,200〜1,400kcal/日位を目安として減食療法による長期的なエネルギー摂取を継続させるのが現実的である.
適切な食事療法のもとに医学的に管理された運動療法を行う場合,体重減少が期待できるばかりでなくインスリン感受性が改善し,脂質代謝の改善や血圧低下もみられ,血糖コントロールはさらに良好となる.週150分以上の中等度の有酸素運動(55〜69%の最大心拍数)が勧められるが,心血管合併症など運動に特別な配慮を要する合併症の有無を事前に十分に把握する(詳細は「4.運動療法」の項参照).


 
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