(旧版)科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 改訂第2版

 
10.糖尿病足病変


解説

2.糖尿病足病変の頻度
糖尿病足病変は,自覚症状が乏しいことと,軽症例の診察機会が少ないという特性から,糖尿病足病変の頻度を正確に把握するのは困難であるが,家庭医を初診した糖尿病患者の足を連続的に丁寧に診察した頻度調査によると,足潰瘍は1.8%,足潰瘍前段階の状態が12.9%と報告されている1).一方,足切断の頻度は糖尿病発症後14年目で9.9%という報告がある2).しかし,足切断のリスクは白人に比してアジア人では約1/3と少ない3).わが国で行われた2,120例の断面調査では,既往歴を含めた足の皮膚潰瘍の頻度は2%で,下肢の切断は0.6%であった4).2002年の厚生労働省による糖尿病実態調査で足壊疽既往ありと答えた率は1.6%であるが,1997年の同調査での0.4%より増加している.


 
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