(旧版)科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 改訂第2版
7.糖尿病網膜症の治療
解説
7.その他の危険因子
高脂血症の合併は硬性白斑や黄斑浮腫のリスクを高める可能性が報告されており,糖尿病患者においては大血管症の予防という点からも積極的な治療が望ましい23),24).
糖尿病合併妊娠では糖尿病網膜症の急激な悪化が認められる例があるので,少なくとも妊娠初期,中期,後期に眼底検査を受けることが勧められる10),11).
糖尿病腎症の悪化のために透析導入を行った症例では,糖尿病網膜症が進行しており硝子体出血をきたす場合があるので,進んだ糖尿病網膜症を有する患者の透析では使用する抗凝固薬などに検討を要する場合がある.またヘマトクリット低値が網膜症の危険因子とされており25),貧血のある例ではその治療を行うことが望ましい.
喫煙が糖尿病網膜症の危険因子であるか否かに関しては議論があるが,呼吸器への影響も考慮して,禁煙が勧められる12),25).
厳格な血糖コントロール,血圧コントロールに加え,血清脂質低下,アスピリン投与,生活習慣の改善などの多因子に対する介入が,2型糖尿病における心血管イベントや細小血管症の抑制に効果があるとの報告がなされている.しかし,糖尿病網膜症に対する有効性については今後の検証が必要である26).
糖尿病合併妊娠では糖尿病網膜症の急激な悪化が認められる例があるので,少なくとも妊娠初期,中期,後期に眼底検査を受けることが勧められる10),11).
糖尿病腎症の悪化のために透析導入を行った症例では,糖尿病網膜症が進行しており硝子体出血をきたす場合があるので,進んだ糖尿病網膜症を有する患者の透析では使用する抗凝固薬などに検討を要する場合がある.またヘマトクリット低値が網膜症の危険因子とされており25),貧血のある例ではその治療を行うことが望ましい.
喫煙が糖尿病網膜症の危険因子であるか否かに関しては議論があるが,呼吸器への影響も考慮して,禁煙が勧められる12),25).
厳格な血糖コントロール,血圧コントロールに加え,血清脂質低下,アスピリン投与,生活習慣の改善などの多因子に対する介入が,2型糖尿病における心血管イベントや細小血管症の抑制に効果があるとの報告がなされている.しかし,糖尿病網膜症に対する有効性については今後の検証が必要である26).