POINT 2a【白衣高血圧】 (第2章 血圧測定と臨床評価)

CQ/目次項目
POINT 2a【白衣高血圧】 (第2章 血圧測定と臨床評価)
1
推奨/回答

診察室血圧が収縮期血圧140mmHgかつ/または拡張期血圧90mmHg以上で,家庭血圧が収縮期血圧135mmHg未満かつ拡張期血圧85mmHg未満あるいはABPMでの24時間平均血圧が収縮期血圧130mmHg未満かつ拡張期血圧80mmHg未満である場合,白衣高血圧と定義される。

エビデンスの確実性

エビデンスレベルE-Ⅰa:コホート研究のメタアナリシス

2
推奨/回答

白衣高血圧は高血圧患者の15%-30%にみられ,高齢者でその頻度が増加する。

エビデンスの確実性

エビデンスレベルE-Ⅱ:症例対象研究、横断研究

3
推奨/回答

白衣高血圧は,将来,高血圧と糖尿病に移行するリスクが高い。

エビデンスの確実性

エビデンスレベルE-Ⅰb:コホート研究

3. 家庭血圧,ABPMに基づく高血圧
診察室血圧レベルと,家庭血圧計やABPMで測定した診察室以外の日常生活時の血圧レベルは,必ずしも一致しない。診察室でのストレスによる血圧上昇は白衣現象といわれ,診察室血圧から診察室外血圧を引いて算出する。
高血圧診断は診察室血圧と診察室外血圧により,正常血圧,白衣高血圧,仮面高血圧,持続性高血圧の4つに分類でき,診断手順は図2-1に示す。

1) 白衣高血圧
白衣高血圧は,診察室で測定した血圧が高血圧であっても,診察室外血圧では正常域血圧を示す状態である(図2-1)。診察室外血圧の測定は,通常の朝・晩に加え,昼間時間帯や夜間睡眠中の家庭血圧測定や,必要に応じてABPMも行うことが望ましい白衣高血圧という用語は,本来,未治療患者において使用されるべきではあるが,治療中高血圧患者の白衣高血圧の状態は,治療中白衣高血圧と記載する。白衣高血圧は診察室血圧で140/90mmHg以上の高血圧と診断された患者の15%-30%がこれに相当し,その頻度は高齢者で増加する。白衣高血圧は診察室外血圧も高い持続性高血圧と比較した場合,臓器障害は軽度で,心血管予後も良好である。しかし,白衣現象も必ずしもまったく良性というわけではなく,強いストレス時の昇圧と関連する場合や,白衣高血圧の一部は,将来,持続性高血圧に移行し,長期的には心血管イベントのリスクを高めることがある。そのリスクが高い群は,診察室外血圧が正常域でも高値傾向にある群や,肥満・メタボリックシンドロームに関係する因子など他の心血管リスクならびに微量アルブミン尿などの臓器障害を合併する群である。さらに,白衣高血圧は耐糖能障害や脂質異常症を合併する頻度が高く,将来の糖尿病の新規発症のリスクになる。したがって,白衣高血圧の診療では,他の危険因子や臓器障害も評価する必要がある。

(本文、図表の引用等については、高血圧治療ガイドライン 2014の本文をご参照ください。)

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