歯科
■MindsPLUS/医療提供者向け/コクラン・レビュー
癌治療中患者における口腔粘膜炎予防の介入(2008 issue 1, -)
Citation:Worthington HV, Clarkson JE, Eden OB. Interventions for preventing oral mucositis for patients with cancer receiving treatment. Cochrane Database of Systematic Reviews 2000, Issue 1. Art. No.: CD000978. DOI: 10.1002/14651858.CD000978.pub3 CRG名:Oral Health
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英語版最終改訂年月:21 August 2007 Clib issue No.; N/U:2008 issue 1; -
背景:癌治療は次第に効果を挙げてきているが、短期的または長期的の副作用が引き起こされる。口腔内の副作用は、その予防法が多く用いられているにもかかわらず、副作用全体の大きな部分を占めている。これらの副作用の一つが口腔粘膜炎(口腔潰瘍)である。
目的:癌治療を受けている患者における口腔粘膜炎予防薬の効果を、他の介入、プラセボ、無治療と比較して評価した。
検索戦略:本レビューでは、Cochrane Oral Health Group Trials Register、the Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)、MEDLINE、EMBASEを検索した。関連する論文の参考文献を検索し、適合した論文の著者とコンタクトをとり、さらなる情報を入手した。
最終検索日:2006年6月:CENTRAL(The Cochrane Library 2006、Issue 2)。
選択基準:試験は次の基準に従って選んだ。デザイン−被験者のランダム割付け;被験者−癌治療のために抗癌剤の投与や放射線療法を受けた癌患者;介入−口腔粘膜炎の予防薬;アウトカム−粘膜炎の予防、疼痛、麻酔薬の量、嚥下障害、全身感染症、入院期間、コスト、患者の生活の質。
データ収集と分析:方法、被験者、介入、アウトカム指標、結果に関する情報は、2人のレビューアにより別々に抽出した。ランダム割付けと脱落の詳細について著者とコンタクトを取り、質の評価を行った。コクラン共同計画の統計学の指針に従い、ランダム効果モデルを利用して、リスク比(RR)を計算した。
主な結果:277の研究を本レビューに含めた。188が様々な理由で除外されたが、たいていは粘膜炎についての有用な情報がなかったことが理由である。組み入れられた89の研究からは、7523人のランダム割付けをして比較した被験者の粘膜炎に対するデータが得られた。評価された介入は次の通り:アシクロビル、アロプリノール洗口液、アロエベラ、抗生剤トローチとペースト、ベンジダミン、ベータカロチン、リン酸カルシウム、カモミール、漢方、クロルヘキシジン、エトポシド、フォリン酸(ロイコボリン)、グルタミン酸、顆粒球・マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、ヒスタミンゲル、ハチミツ、加水分解酵素、氷片、イセガナン、ケラチノサイト成長因子、ミソニダゾール、ピロカルピン、ペントキシフィリン、ポビドン、プレドニゾン、抗コリン作用を持つプロパンテリン、プロスタグランジン、スクラルファート、クラリスロマイシン全身投与、トラウミール、リン酸亜鉛。試験中の33の介入のうち、12では粘膜炎を予防したり、重症度を軽減したりする有益性(時として弱かったが)のエビデンスを示した。メタアナリシス中にプラセボまたは無治療と比較して1つ以上の試験で有意差がみられた介入: ・アミフォスチンは軽度から中等度の粘膜炎の予防にわずかな利益があるRRs=0.95(95%信頼区間(CI)0.92,0.98)と0.88(95% CI 0.80,0.98); ・漢方は粘膜炎の重症度レベルの上昇に対して、3つすべてのカテゴリーで利益を示した。粘膜炎の重症度レベルの上昇のRRは0.44(95% CI 0.2,0.96)、0.44(95% CI 0.33,0.59)、0.16(95% CI 0.07,0.35); ・加水分解酵素は中等度と重度の粘膜炎を減らす。RRは0.52(95% CI 0.36,0.74)、0.17(95% CI 0.06,0.52); ・氷片は全てのレベルで粘膜炎を予防する。RRは0.64(95% CI 0.50,0.82)、0.38(95% CI 0.23,0.62)、0.24(95% CI 0.12,0.48)。1件の研究でのみ何らかの利益が示された他の介入:ベンジダミン、リン酸カルシウム、エトポシド静注、ハチミツ、イセガナン、口腔ケア、リン酸亜鉛。 どのランダム化比較試験も、特にランダム割付けの隠蔽化については質が低かった。しかし、著者による追加情報を加えると、ランダム割付けの質の評価は改善した。
レビューアの結論:いくつかの介入では、癌治療に関連する粘膜炎の予防や重症度の軽減に対していくらかの利益が見つかった。エビデンスの強さは様々であり、診療での使い方は癌の種類や治療法によって利益が変わってくることを考慮に入れるべきである。疾患や抗癌剤の種類によるサブグループ解析を行うために十分な数の被験者で行うより優れたデザインの試験が必要である。
(翻訳 南郷栄秀・監訳 湯浅秀道;JCOHR) 翻訳公開日:08年4月1日 |
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