ガイドライン

(旧版)食道癌診断・治療ガイドライン 2007年4月版

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IV.外科治療

 
C.食道胃接合部癌(腹部食道癌)に対する手術
Clinical Question

CQIV-12 食道腺癌(バレット食道腺癌)についても術式,リンパ節郭清は同様か。
Answer 食道腺癌に関してはわが国では十分な症例数がなく,手術方法や郭清範囲のコンセンサスは得られていない。欧米の報告および症例数は少ないが日本の報告においては,食道腺癌についても扁平上皮癌と同等のリンパ節転移が認められている121),122),123),124)。しかし,一方において表在癌では組織型によりリンパ節転移および予後が大きく異なるとする報告もある125)。リンパ節郭清をともなう開胸による食道切除と食道裂孔からの食道切除とのランダム化比較試験において,術後合併症において経裂孔による手技が優り,生存率においては統計学的有意差を認めないが開胸による群において生存率が優る傾向を認めたとの報告がある116),121),122)。また,2領域郭清により適切な病期診断と良好な予後が得られ,手術死亡は増加しないが術後合併症が増加するという報告117),術後合併症に差はなく,生存率に有意差は認めないが局所再発は減少したという報告などもある126)。食道癌取扱い規約第10版ではリンパ節転移,他臓器転移,壁内転移について扁平上皮癌と同じ取扱いとしている115)
推奨事項 食道腺癌(バレット食道腺癌)についても術式,リンパ節郭清は扁平上皮癌と同等とする報告は多いが,十分な根拠はまだ得られていない。[グレード C]

 

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