ガイドライン

(旧版)食道癌診断・治療ガイドライン 2007年4月版

書誌情報
IV.外科治療

 
A.頸部食道癌に対する手術
再建方法

頸部操作のみによる切除では遊離腸管移植が一般的な再建であるが,場合によっては胃管再建術を行うこともある65),66),67)。他には筋皮弁(myocutaneous flap)あるいは皮膚(skin roll)を用いた再建を行う場合もある65)。胸部食道の切除を加える場合には,通常の食道癌の再建と同様,胃または結腸を用いて再建するが,口側への距離が不十分な場合には遊離空腸移植を付加することもある。

Clinical Question

CQIV-4 頸部食道切除後の再建法は遊離腸管移植あるいは胃管再建のどちらを選択すべきか。
Answer 頸部食道切除後の再建法は本邦では遊離腸管移植が一般的であり,第一選択とされている52),53),54),55),63),64)。しかし,欧米の報告では胃管による再建は比較的合併症が少なく,早期に経口摂取が可能であり比較的好ましい手術であると結論している68),69),70)
術前治療の影響で,再建法を変更する場合もあり,遊離空腸による再建が困難な場合には,食道全摘を行い,胃や結腸などを用いて再建することもある71)
推奨事項 頸部食道切除後の再建法は遊離腸管移植が第一選択とされている。[グレード C]
胃管再建も選択されうる再建方法である。[グレード C]


CQIV-5 喉頭合併切除に対する音声再建手術は必要であるか。
Answer 音声再建手術は安全性や安定した発声機能の維持などの問題が残っており,未だ臨床研究の段階である72)。発声機能喪失に対するリハビリテーションとしては,食道発声あるいは代用音声として携帯用会話補助装置,電気式人工喉頭,笛式人工喉頭,シャントなどがある。喉頭切除に伴う音声機能の障害は身体障害者福祉法において都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けることができる。
推奨事項 音声再建手術は安全性や安定した発声機能の維持などの問題があり,未だ臨床研究の段階である。[グレード C]

 

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